

武村 賢二さん
19歳 兵庫県伊丹市出身
つるとんたん 宗右衛門町店 勤務
仕事内容:ホール接客
若者や全国各地、世界各国からの観光客で賑わうミナミの中心地。そこに昼夜問わず大繁盛の店がある。それが『つるとんたん 宗右衛門町店』。戸を開けるとお出汁の香りが優しく迎えてくれる。そして優しい笑顔でお出迎えしてくれる、つるとんたんで働くスタッフの皆さん。今回はそのスタッフの1人、ホール接客を担当する、笑顔が素敵な19歳、ムードメイカーを取材してきました。
1. 座右の銘
自然体
2. テーマソング
春の風(熊木杏里)
映画「バッテリー」のエンディングテーマ曲
3. 尊敬する人・会いたい人
芸人さん
4. 夢〜10年後は何をしている
お笑い芸人
5. 自分の好きなところ
自分で自分を褒めないところ
6. 印象に残っているワクワクした瞬間
甲子園球場での野球初観戦
7. これだけは誰にも負けない
負けず嫌い
8. 感銘を受けた作品
(映画)バッテリー
9. 今はまっていること
バイク・歌
10. 同年代の人に一言
本能の赴くままにススメ!

接客十人十色の達人!武村 賢二さん
私たちが取材に訪れたのは昼下がりも過ぎた午後3時。比較的お店が落ち着く時間ですからと、この時間に調整して頂いたが、満席状態!! 私たちは少し待たせて頂くことにした。忙しい時間に訪れたのはこちら側なのに、私たちに気をつかってくれる青年がいた。それが武村賢二さん。「僕なんかのためにすみません」と謙遜しながら冷たいお茶とおしぼりを手渡してくれた。その時の彼の表情を見ていると、「全然気にしないで下さい、大丈夫ですよ」と言ってしまう。きっと彼に接客をうけたお客様も、こういう場面があったらこんな風に許して見守っていたくなるのではないだろうか。それは彼の強み。
彼は誰にでも受け入れられ、好かれる、接客十人十色の達人なのである。

好きなものを仕事にする。 志望動機は、「うどんが好き!!」
高校を卒業して吉本芸能学院NSCに通うのをきっかけに、大阪ミナミ周辺でアルバイトを探すことにしました。
アルバイト先の条件は単純明快。「うどん屋でまかない付き」ということ。
僕、うどんが好きなんです。若いのに珍しいとよく言われるんですが、トンカツや、から揚げなどといった揚げ物はどうも苦手で、のど越しつるんとしたうどんが好物なんです。それを条件に僕の仕事探しは始まりました。そして見つけた「つるとんたん」。実はそれまで兵庫県に住んでいた僕は「つるとんたん」を知りませんでした。でもそこで紹介されていたうどんは大きな器に盛られ、美しく美味しそう!ここで働きたいという想いから迷いなく飛び込みました。
実は最初に面接を受けたのは宗右衛門町店とは別の店舗でした。芸人を目指しているのに人見知りだった僕はキッチンを志望。しかし、当時そこではキッチンの採用枠はなく、残念ながら不採用になりました・・・。

運命を感じた。 つるとんたん宗右衛門町店との出会い
キッチン志望で不採用になった僕。引き続きアルバイト先を探していました。すると、またまた「つるとんたん」のスタッフ募集広告を見つけたのです。やっぱりうどんは美味しそう!不採用にはなったけど面接へ行った時のお店の雰囲気や店長さんの対応は良かったし、やっぱり良いお店だな〜と気になってしまいました。そしてそれをよくよく見ると、前回受けた店舗とはまた違う、「つるとんたん宗右衛門町店」だったんです。これは運命だ!神様に “賢二よ、行きなさい”と言われている気がして、少し迷いはあったものの、今度はホールスタッフ志望で飛び込みました!
すると・・・合格!!!やったぁ!この時は嬉しかったですね。これでやっと「つるとんたん」で働けると少しホッとした気持ちでした。
しかし、志望動機が「うどんが好き」で、まかないでうどんが食べられる!という甘い考えが、頭を打つことになるとは、この時は到底考えにも及びませんでした。

ちょっと難しいコミュニケーション
お店のスタッフ同士はとても仲が良いです。留学生も多くいます。働きながら異文化コミュニケーションができるんです。時には文化の違いでコミュニケーションがうまくいかない場合もあります。
例えば、アジア圏の人は年上の人を敬う文化があることを知りました。勤続年数が長く仕事を教える立場であったとしても、教える相手側が年上であれば言葉遣いや態度も気をつけなければならないんです。それを知らずに私よりも年上の新しいスタッフが入ってきた時に私があれこれと指示をすると違和感を持たれるという事がありました。
こういった文化の違いに触れるのははじめてだったので、対応が難しく、悩んだこともありました。

徹底されたおもてなし作法
最初は研修から始まり、ここではみっちり言葉遣いや作法を教わりました。それもこれもお客様へのおもてなしのため。その想いに対してはここで働く全てのスタッフが厳しく、強い意志を持って働いている、そんな印象でした。すごい、そこまでするのか!ということがたくさんあって、まだ高校を卒業したばかりの僕にとってはある意味カルチャーショックでした。
今だから笑って話せますけど、正直、入店して2日目で辞めたくなりました…(笑)。甘い考えはここで頭を打ちました。言葉遣いは全て正され、怒られることもしばしば。こんなに社会は厳しいものなのか!とショックを受けました。
でも今振り返れば、最初にそれを経験することができて良かったと思います。学校ではここまで教えてもらえませんから。今、目上の方からとてもよくして頂き、可愛がってもらえるのも、基本の礼儀やマナーをわきまえているからかなと思うところがあります。

おもてなし作法をわきまえた上で、接客に自分色を彩る
1年半、ここでホール接客を担当していて、絶対に保たなければいけない接客の質というものを学びました。その中でお客様のお顔を見ながら、お一人お一人に合った応対をすることが大事だと思います。
ここ宗右衛門町店は営業時間が長く、時間帯によって色々なお客様が来店されます。
お買い物やプライベートを楽しんで来られる方、仕事の合間や終わってから一息つきに来られる方、お仕事前の腹ごしらえに来られる方、旅の思い出にと来られる観光客の方など、老若男女、国籍もさまざまです。僕は最初、お客様をお席にご案内する時にご様子を伺いながら、その方への応対の仕方を自分の引き出しから選んでいます。
例えば、関東方面からの観光客の方ですと関西のノリというものを期待されていることがあります。そんな雰囲気を察知した時は、芸人魂を奮い立たせ面白い話を接客の合間に入れていくようにします。面白いかどうかは…ですが、今のところ、「おもしろくないぞ!」というクレームは出てないので、そこそこ楽しんで頂けているんじゃないかなと思います。これが、僕がここで1年半の間に習得した技です。

繁盛店ゆえに、目の回るほどの忙しさ
宗右衛門町店は僕が知る限りでは、「今日は暇だったな〜」という日は1日もないです。ありがたいことに連日たくさんのお客様がご来店下さり、お店はいつも活気に溢れています。その分、当然お店は大忙しです。これは人気者の宿命です(笑)。
けれどこの忙しさの中に僕の弱い部分が表れる時があります。まだまだ未熟だなと感じる部分。「あ〜辞めたいな。もっと楽な仕事しようかな」と。正直、何度も思いました。でも僕、ここにいるんです。その理由ははっきりしています。人が良いからです。ここでいう人とは、一緒に働く仲間のこと。社員やアルバイトという肩書きは関係なく、皆仲良くてプライベートでもお世話になっているほど。忙しく、疲れて凹んだ僕の気持ちを持ち上げてくれ、いつも救われています。本当にありがとうございます!これまでしてきた他のアルバイトは長続きしませんでした。ここで1年半続いているということは、そういうことです。仲間の存在に感謝しています。

見た目とは裏腹に、小心者の僕
座右の銘は自然体。僕の中では、自然体=ラフ。
こう見えて僕、些細なことが気になるし、すごく緊張するし、人見知りするし、小心者なんです(笑)。
仕事を含め、普段の生活の中でそれを出さないためにいつも意識しているのが自然体であること。意識している時点で自然体じゃないですけどね(笑)。
僕は全然気にしてないぜ!という雰囲気を自然体を装ってつくっているのかな(笑)。お客様と接する時もこれを意識しています。
今はなくなりましたけど、緊張してしまって堅くなってしまったりしていたので、”緊張している“ことを意識しないように、自然体で接するようにしてきました。その努力の成果か、今では人見知りが治ったと自信を持って言えます!

夢。目指すは10年後、お笑い芸人誕生!!
高校を卒業してこっちへ出てきた目的。それはお笑い芸人になるため。
高校3年生、周りの友達が進路を決め、受験に向けて頑張っている時、僕の進路は学校長推薦でもう決まっていました。誰よりも早く決まって、大学行ったら何しようとか、将来はどんなことをしようなどと考えていたら、僕の中で疼く何かに気づきました。「そうだ僕、夢はお笑い芸人だった」と。
高校生の時は恥ずかしくて言葉に出して話したことがなかった僕は、知らず知らずのうちにその夢を押し殺し、忘れようとしていたんです。それに気付いた瞬間、僕の中から夢がどんどん、どんどん、どんどん溢れ出してきて最終的には進路まで変えてしまったんです。
でも今の僕、NSCを半年前に卒業してからは何もしていません。夢はどこへ行った?と思うでしょ。諦めたように見えるでしょ。ここでも自然体を装っていますが内心めちゃめちゃ焦っています。だから僕、決心しました。来月から実家を出てこっちで1人暮らしをします!そして本気でまた夢に向き合おうという気持ちです。
10年後、僕はお笑い芸人になっています!
宜しくお願いします!!

全国のアルバイトさんに一言
本能の赴くままにススメ!!そして目指すものを見つけたらひたすら追い求めるべし!
僕は今、ここでアルバイトをしながらもう一度夢を追いかける決心をしました。
ぜひ皆さんも夢を見つけて今を一生懸命生きて下さい!

記者の目
話し方や身振り素振りなど、雰囲気からは茶目っ気たっぷりで天真爛漫な印象の彼。取材を進めていくうちにまた別の彼に出会うことができた。
一見、思いつきで物事を推し進めていく勢いがあるように思えるが、実はそうではない。彼は感情で物事を進めるというよりも、慎重に物事を考え、周りに気を配りながら行動している。アルバイト先をひとつ決めるにしても、実はすごく下調べをして時間をかけたという。彼は自身のことを“びびり”と言っていたが、それは“慎重”というある意味プラスの部分であると思う。
お店での接客でもお客様の様子をよく伺いながら、慎重に判断し接客を心がけている。帰り際、私に向かってにっこり手を振ってお辞儀をしてくれた彼。1時間の取材で私と話し、私にならこうした方がより近づけると考えてくれていたんだろう。うん、間違っていない。現に、それに親近感を覚え、また彼に会いに宗右衛門町店に来たいなと思ったから。
皆さんも、是非、つるとんたん宗右衛門町店の武村くんに会いにきて下さい。美味しいうどんはもちろん、楽しいトークが期待できるかもしれません。
麺匠の心つくし
つるとんたん 宗右衛門町店
住所:大阪市中央区宗右衛門町3-17
TEL:06-6211-0021
営業時間:11:00〜翌朝8:00
(L/O 23:30)
HP:http://www.tsurutontan.co.jp/